超精密マイクロスコープ治療

Microscopic treatment 1

皆さんには、歯が痛くなったのに我慢してたら痛みがなくなり、そのまま放置してしまったご経験はありませんか?
風邪や筋肉痛などとは違い、虫歯は自然に治ることはありません。
痛みがなくても虫歯は進行し続けるのです。

歯の構造は、表面から、エナメル質→象牙質→歯髄腔(神経の部屋)となっています。
エナメル質はすごく硬く、虫歯が進むには時間がかかり、この段階では痛みが出ることもあまりありません。
しかし象牙質はエナメル質に比べ柔らかく、象牙質まで虫歯が進んでしまうと、虫歯が進むスピードも範囲も何倍にも早く、大きくなってしまいます。
この段階で、歯がしみたり、硬いものを噛むと痛かったりしてきます。
そして、歯髄腔に近づくにつれて痛みの強さや頻度が増していき、神経まで虫歯菌が感染してしまった場合は神経を取らなければなりません。
神経を取ってしまった歯には栄養がいかなくなり、硬いものを噛んだり強い歯ぎしりなどによって歯が割れやすくなってしまいます。
そうならないためにも、早期発見・早期治療ができるよう、匠デンタルクリニックでは定期検診をおすすめしております。

とはいうものの、止むを得ず神経を取ることになってしまった場合は根っこの治療(根管治療)になります。
根管治療の流れは、炎症が起きたり腐ってしまった神経を取り除き、消毒を繰り返して根管の中を無菌状態にし、2度とバイ菌が入ってこないように根管の中に蓋の役割のあるお薬を詰めて終了となります。

Microscopic treatment 2

しかし根管治療は、とても難しい治療なのです。ここで、日本とアメリカとの根管治療の成功率について見ていきましょう。

日本の成功率:30〜50%
アメリカの成功率:70〜90%

……これは失敗率ではなく、成功率です。つまり、日本で一般的にやられている根管治療では約半分〜7割の確率で失敗していることになります。(失敗とは、1度根の治療をした歯に再度バイ菌が入ってしまったことを意味します。)信じられませんがこれが現実なのです。これを知った時、私も驚きました…。
では、なぜここまで成功率に差があるのでしょうか。残念なことに、日本の根管治療はここ数十年の間、特に大きな進歩がありません。しかし世界に目を向けると、新しい治療法や道具、薬品などが日々進歩し取り入れられております。

Microscopic treatment 3

代表的なものに歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)の発明があります。
日本の歯科治療はほぼ肉眼での治療になりますが、顕微鏡を用いることにより歯の大きさを約20倍まで拡大した治療が可能になりました。
これにより細くて暗い根っこの中が手に取るように見えるようになり、今までの手探りと勘に頼った治療ではなく、より精密で確実な治療が可能になりました。しかしこの顕微鏡はとても高価で、しかも使いこなすのがとても難しいため、現在の日本の歯科医院での普及率はわずか6%と言われていますが、当院では多くの患者様に最高の治療をご提供できるよう、全ての診療台に顕微鏡を設置しております。

Microscopic treatment 4

次に、ラバーダムという治療法があります。ラバーダムとは、治療する歯にゴムのカバーをかけて、口の中から治療する歯を隔離するために用います。これにより、治療する歯に唾液が侵入することを防ぐことができます。なぜ、そんなことをする必要があるのでしょうか。

唾液にはたくさんのバイ菌が潜んでいます。つまり、歯の中に唾液が入ってしまう環境で治療することは、汚い水でコップを洗うのと同じことなのです。しかし、日本でのラバーダムの使用率は5%以下と言われています…。根管治療の目的は、根管を無菌状態にすることですので、日本の根管治療の成功率が低いのも納得です。また、ラバーダムにより、汚い削りカスが口の中に入るのも防ぐことができるので、身体にも安心です。当院ではこのラバーダムも取り入れておりますのでご安心ください。