インプラント治療

とある高齢の方を対象にした【健康に関する後悔】のアンケートで、堂々一位を獲得したのが、『歯の定期検診を受ければよかった』です。二位とは圧倒的な点差でした。この結果は我々にとって嬉しい反面残念な気持ちもあります。このようなアンケートに歯科がランクインしたということは、みなさんが歯に興味を持ってくださっている証拠で、それは大変喜ばしいことではあります。しかし、後悔としての一位を獲得したということは、我々の力不足を意味しています。

現在の日本の歯科業界では、痛くなったら歯医者に行くのが一般的です。逆を返せば、多くの方が痛くなければ歯医者に行かないのです。これは、世の中に歯科における予防の重要性を浸透させることができていない我々歯科業界の責任です。世界で一番予防への関心が高いスウェーデンでは、歯科の定期受診率は80〜90％ですが、日本ではなんと、わずか6％だそうです。スウェーデンでは子供の頃から歯の大切さを教え込まれています。しかし我が日本では、不自由なく食事ができている間はそれが当たり前に感じてしまい、一本でも歯を失うことになって初めて歯の大切さに気づくのです。痛くなってからでは遅いのです。虫歯を治すのではなく、虫歯にしないことが最強の治療法です。

もし、不幸にも歯を失うことになってしまい、歯が抜けてもそのままにしておくと、左右の噛み合わせのバランスが崩れ、反対側の負担が大きくなります。そのため、左右均等に噛めるよう、失った歯を補うための治療が必要となります。治療法は３つあります。
義歯（入れ歯）、ブリッジ、インプラントです。ここからはこの３つの治療法についてお話ししていきます。

義歯はオールマイティーな治療法です。失った歯の本数が１本から全部まで対応できます。しかし、義歯はお手入れが大変です。
お食事の度に外して掃除し、寝ている間は消毒薬に漬けておく必要があります。また、義歯をお口の中に入れると異物感が物凄いです。口の中は感覚がとても敏感で、髪の毛1本でも気になってしまいます。そこに義歯が入るので、慣れるにはとても時間がかかります

次にブリッジです。ブリッジはその名の通り『橋』です。失った歯の両隣の歯を橋脚として、歯の形をした橋を架ける方法です。ブリッジは元々の歯と同じ大きさなので、異物感はほとんどありません。それに、接着剤で付けるので、取り外しの必要もありません。
しかし、橋脚にするには、両隣の健康な歯をぐるりと一周削らなければなりません。また、失った歯の本数や場所によっては橋脚になる歯の本数が増えたり、ブリッジ自体が適応外となることもあります。

最後にインプラントです。インプラントは失った歯の顎の骨に人工の根っこを埋め込み、そこに被せ物をくっつけます。根っこを埋め込むのには手術が必要になるので、顎の骨の状態やお持ちのご病気によっては適応外となる場合もあります。
また、インプラントは一生ものと思われる方も多いですが、メンテナンスを怠ればインプラントも歯周病になります。どんな高級車を買っても車検やメンテナンスが必要なように、インプラントにも定期検診や日々のブラッシングが必要になります。
しかし、義歯やブリッジと比べ、インプラントには最大のメリットがあります。それは、周りの歯を傷つけることなく治療が可能なことです。このことは、何十年も先を考えた時、物凄く利益があることなのです。義歯もブリッジも周りの歯に支えを求めなければならないので、周りの歯に過度の負担がかかってしまいます。その負担に耐えられなくなった時、その歯も失うことになり兼ねません。

インプラントは画期的な治療法です。
しかし、自分の歯に勝るものではありません。
先ほどお話ししたように、最強の治療は虫歯にしないことです。

匠デンタルクリニックは全力であなたをサポートいたします。
虫歯や失う歯を1本でも減らせるよう、一緒に頑張りましょう！